GHYTI
- 2008/08/26(火) 17:06:18
本日の授業で,EnglishはInclusiveなLanguageだという話があったので少し.
どういう意味かというと,英語は他の言語を取り込む事に対して非常に柔軟である,という事です.いろんな単語を逐一辞書で引き,語源を調べていると,ラテン語やフランス語,スペイン語にイタリア語からドイツ語,しまいには日本語まで実に多彩です.例えば日本でもよく使うレジュメ,またはレジメはResumeと書き,フランス語です.クーデターという言葉も一般的ですが,実はこれCoup d'etatというとんでもない綴りをします.これもフランス語です.
こういった例を挙げるとキリが無いのですが,もう少し面白い例を挙げますと,例えばカリフォルニアの地名が考えられます.カリフォルニアというのは元々メキシコ領であり,今でも多くの地名はスペイン語のままです.しかし実際のところ,今となっては本来スペイン語であるはずの地名やストリート名がそのまま英語になっている.しまいにはSpanglishどころではなく,スペイン語の響きだけ取って,英語ともスペイン語ともつかないようなものまであります.
しかし英語のこの柔軟性と引き換えに,問題になる部分があります.それは綴りです.得に外来語の綴りは輪をかけてサウンドの持つイメージとはかけ離れていたりします.例えば元がフランス語であるbrochureという単語,無理矢理カタカナ表記にするとブローシュアーであり,決してブローチュアーではありません.でももしこれが英語であれば本来後者の発音になるでしょう.同じchのくせにAnchorではアンカーと読み,Chapterではチャプターと読み,Chorusではコーラスになります.まったく,英語の綴りというのは,その意味する音と比較した時には実にいい加減なものです.もちろん,歴史的背景を理解していればまた別の価値がある事は確かなのですが.
さて,締めくくりとしてここで問題です.当エントリのタイトルに書きましたGHYTIという単語.英語では何と発音するのでしょう?ヒントは,Gh-y-tiと分けて考える事です.
ではまず最初のGhから.これはToughのghと同じ発音をして下さい.次にyですが,これはAbyssのyです.最後のtiはNationのti.日本語で表すと,タフのフ,アビスのビの後ろ半分のィ,最後のネイションだけはやや英語的発音で,ネイシュンのシュになります.これを全部まとめるとあら不思議,GHYTIという単語は魚のFishと同じ発音をするんですね.
まったく,困った言語です.
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Hamlet
- 2008/08/24(日) 14:05:47
今取っているEnglishのクラスでテキストとして用いているRomeo and Julietを読むのに,何か参考になりそうなものは無いかとamazon.comをふらふらしていたら,Kenneth BranaghのHamletがDVD化されているのを発見.
ずーっと昔にビデオで見て,かなり感銘を受けた作品なのだけれども,一度ビデオがリリースされただけで延々とDVD化される気配が無くて半ば諦めかけていた作品なので,嬉しさのあまりそのまま近所のBest Buyへ走り購入.
帰宅して早速視聴に入るも,何か引っかかる.そう,英語が難しい!こちらで映画を観る時には当然日本語字幕なんて無いし,何を喋っているのかが理解出来なければ,楽しさ半減だ.幸いにして普通に最近の映画を見ている分には,今まで何の問題も感じなかったし,Hamletについては日本語で書籍もいくつか読んでいて,ストーリーについてもある程度知っているから,ここまでの難しさを感じるとは,さすがに予想していなかった.どうも英語のレベルが違ったようだ.
TheeとかThou,Thyといった程度の簡単に解釈出来るものはいいものの,如何せんセリフの長さが半端無く,例え現代英語だったとしても,真面目に聴いていたらかなり体力を使う.他にも動詞にdidstなんてのが出てきたり,調べてみたら主語がthouの時に用いられる二人称単数過去形ってなんじゃそりゃー!といった感じで.
なんだかんだ言って楽しいです.
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Crazy
- 2008/08/20(水) 04:54:36

驚く程短かった夏セメが終わり,昨日よりFallセメスターが始まりました.
昨セメの反省とトランスファーに相当な手間がかかる事を踏まえ,今セメは4クラス,物理,化学,数学,英語で16 Unitsに抑えました.ご覧の通り,カレンダーも随分とサッパリしております.といっても,物理と数学はCypress Collegeで受けられるクラスのうちで最もレベルの高いものなので,それにいかに対応していくかがカギになりそうです.
普通なら2ヶ月もある夏休み明けということで,久々に会う学友やInstructorsといろいろと話をするわけですが,夏の話になると必ず返って来る言葉がひとつ."Crazy!"
学友だけならず,Instructorsからも最早常識人扱いしてもらえない始末.曰く,夏に取るには1クラスが丁度いいところで,2でも結構な負担になり,4は問題外なんだとか.夏に4クラス取るというのはどうもこちらではかなりクレイジーな事だと思われているらしく,なるほど言われてみればそうかもしれないなぁ,と今更ながらに少し自覚が.既に終わってしまった事なので,喉元過ぎれば何とやらではあるのですが.ともあれ,皆の反応が面白いので良しとします.
授業以外では,今セメもまた何か新しい事を始めようと考えて,昨セメの内にいくつか手を打っておいたのですが,折しも州の切迫した財政事情により,今セメからCampusでの仕事がかなり得にくくなっているようで,なかなか苦労しています.
さておき,つい先ほどのクラスにて,Instructorが面白い事を行っていたのでひとつ.
"Education is painful; pain is educational."
宿題がいかに重要かを学生に説くために使ったもの.
まったく,英語表現というのはとても面白い!
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一応夏休みなんですが
- 2008/08/16(土) 16:45:05
夏セメが十日程前に終わり,今は短い夏休みの真っ最中!のハズなんですが,毎日毎日午前様,良くても日付が変わる直前に帰宅,というのはどういうオチなんでしょうか.困ったものです.
月曜から早速Fallセメスターの授業が始まるのですが,あれこれと今のうちにやっておかなければならない事が思っていたより多く,休みのくせに毎日睡眠不足とは.迂闊でした.
予定通り,今回は手早くRegistrationも済ませ,Collegeの方の準備は粗方終わりましたが,身の回りを見てみると部屋の片付けやら,重たいテキストとMacBook Proのせいで破けてボロボロになっているカバンの新調やら,追いつかないものもチラホラと.
これってやっぱり前日の日曜午後に一気に片付ける事になるのかなぁ.嗚呼,なんという夏休み.
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揺れる
- 2008/07/30(水) 15:56:33
本日の授業中の事,ふと予感がした.揺れる.
程なくしてプレハブのクラスルームが揺れ始める.体感だと日本で言う震度3ぐらいだろうか.因みに日本で一般的に用いられているこの震度と呼ばれている単位は,正確には気象庁震度階級というものであり,アメリカでは全く通用しない.
こちらではメルカリ震度階級というものを使う.が,しかしこちらでこの単位がまともに通用するのも期待してはいけないのである.言うまでもなく,日本でもあれほど地震が多くなければ,震度やマグニチュードの概念なんて掴みにくいものであるはずで,日本のそれと比較して圧倒的に地震に遭遇する回数の少ないこの地で,そういう感覚を期待するのがそもそも間違いなのである.地震慣れ,というのも日本人の文化かなと思いつつ,久しぶりの地震に日本を感じたのでした.
マグニチュード5.4といえば震源地はそれなりに揺れたハズであるけれども,それ程大きな被害にはならなかったようなのが何よりだ.僕の居た場所は震源地から数十キロ離れていたから前述の通り,僕の体感では震度3程度で大した事は無かったけれども,それでもクラス中が一時騒然となったのは言うまでもない.でもその割には数度あった余震の微弱震動には皆気がつかないのだから面白いものである.
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最近政治の話ばかりですが
- 2008/07/28(月) 16:15:39
一月程前にYahoo! JAPAN様へカテゴリ登録申請をしたのをすっかり忘れた頃に登録の連絡がありまして,いきなりアクセス数が数十倍になって驚きのAlbertです.5000hitのお祝いにテンプレートを自作しようかと思っていたのに,あっという間に7000を超えてしまって嬉しい誤算でした.
さておき,今現在Political Scienceを取っている事もあり,最近政治の話ばかりが続いていますが,皆様,私の専攻は他ならぬ物理であります.しかし悲しいかな,物理の話ばかりしていると,何故かブログでも実生活でもだんだんと反応が減ってきて,孤立していく感じを覚えます(笑) そこを面白おかしく話せるようになるのもまた目標の一つではあるのですが,まだまだ物理の知識もユーモアのセンスも足りなくて,なかなか難しいものです.
こちらでも僕が物理というと,数式や難しい概念や専門用語だらけのイメージがあると,しばしば言われるのですが,確かに間違いでは無いものの,物理を志す者にも完成度の高い文章を書く能力やプレゼンの技術,グループワークにおけるコミュニケーションスキルなど,実に他の沢山の能力を要求されるのが現実です.僕がこの夏セメスターの間に,スピーチと心理学,そしてPolitical Scienceを取っているのも,そういった方面での経験を積み技術を磨く為です.
物理専攻にはスピーチなんて卒業の為に取らなければならないから取ってるだけ,と言うのは簡単ですが,それがお気に入りの物理の世界をもっと広げるのに役立つと思えば,むしろとても面白いクラスになるわけでして.心理学も同じくで,物理と直接の関係はありませんが,物理的なモノの考え方で心理学のクラスに参加してみたらどうなるんだ,とか困った事を考えてしまうものです.いや本当に困ったのは僕がそれを面白いと感じるところなのでしょうが.
政治に関しては言わずもがな,物質世界の限られたパイをいかにして分けるかと表現されるような分野ですので,物理に関する知識があるのは利点でしかなく,クラス内でディベートでもしようものなら文字通り強力な武器にすらなります.また,政治について何かを語る時には,何らかの地盤となるものを持たないと,しばしば議論が宙に浮きます.地盤とは個人主義であったり,個人の経験であったり,資本主義であったり,宗教による倫理観であったりと様々ですが,今の世において物理というのは科学的であることから妥当性と客観性をある程度認められた立場であり,割と話を進めやすいという利点があります.これに自分の日本的倫理観や客観性を合わせたものが今の僕のクラス内での立場でしょうか.
最初の頃は自らの知識の無さを知るが故に周りの出方を見つつ,慎重に意見を述べていましたが,日本人留学生がクラス内に僕一人であり,かつ物理学的観点から政治を語るのも今のところ自分の専売特許のようなので,そういう視点からクラスに貢献するのもありかなと思い始めまして.確かにアメリカの政治における知識や一般常識の量では圧倒的にこちらの住民に劣りますが,留学生というこの独自の立場は全く異なる観点を提供出来る可能性を秘めており,特に海外の事情にあまり関心の無いアメリカでは,振る舞い方を間違わなければ楽しいものです.
夏も残すところあと2週間,内授業日数はわずか6日.まだまだこれからです.
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草の根
- 2008/07/24(木) 15:54:57
本日はPolitical Scienceのクラスにて,ちょっとしたグループワークがあった.4-5人ほどの規模のグループに分かれ,クラスで使用している各テキストの概要を発表し,そのまま30分ほどその発表を基にしたディベートのホストを行う,というものである.
僕のグループに割り当てられた範囲は,大統領制,裁判システム,そして草の根選挙活動.これを更に細かくそれぞれのメンバーへと割り振った結果,僕が取り扱うのは草の根選挙活動になった.
草の根の選挙活動はそのまま,Grassroots Campaignと言う.そもそもこの運動は19世紀のアメリカで始まり,Grassroots Democracyという言葉を用い始めたのも,アメリカの選挙運動の中でのことだといわれている.がしかし,その割にはそれが何たるかをアメリカ人に聞いてもろくな答えが返ってこないところがまたアメリカである.
草の根とはボトムアップアプローチであると,シンプルな答えに遭遇することは滅多にない.だいたいは,草の根が張っている様子をビジュアルにイメージしたような返答が多い.根が張っていて絡みあっているとか,本質は見えていないものの,当たらずとも遠からずと言ったところだろうか.
そんなわけでそのアメリカの学生に,草の根運動のメリットとデメリットを,何か思いつかないかと質問を投げかけてみた.メリットとして挙げられたのは,やはりその方が民衆の意思を反映しやすい政治体制になるだろうと.ごもっともである.大企業から大金を受け取っている政治家が,その会社に有利な法案に賛成するのは公然の秘密である.もしそうしなければ一気に大金も莫大なサポートも失い,再選の機会を自ら捨て去るようなものだ.
しかしこれが民衆の行為によって選ばれた候補者であれば違う.再選のために必要なことは,自分をサポートしてくれた人々の期待に応えることだという意味では同じだけれども,その結果利益を得る対象はまったく異なるわけだ.
政治家が自らを後押しする存在のために働くのはある種の原理であるにもかかわらず,しばしば批判の対象になる.そして延々と変わることはない.しかしそれをあえて変えようとせずとも,後押しする力が変われば,この一見扱いがたい原理も実は大した問題ではなくなる.むしろ必要な原理となる.
しかし現実は程遠い.草の根運動を行う候補者が勝つことは稀である.というのも企業や政治団体をバックグラウンドに持つ候補者たちに対して,得られる資金に数倍から数十倍の差をつけられているからだ.民衆は政治家の言う難しい話にはまったく興味はないし,政治的な資質なんてそもそも見ていない.見るのはテレビを含む広告である.
変な話だ.広告を見て,投票する先を決める.誰もが自分に有利な広告を,莫大な金を元に作るわけだから,それを見ても実は政治に関してはまったくもって判断材料にはならないと思うのだけれど,それでも民衆はその広告主に有利な行動をとるのである.実に面白い関係だ.
アメリカで唯一,公費でこういった莫大な資本を武器にした候補者ときちんと選挙,つまり渡り合える出来る場所がある.メイン州だ.彼の地では,それなりのルールに則っていれば,企業献金に頼った候補者と同等の選挙活動が行えるだけの資金を,州政府が提供するシステムがあるらしい.システムの詳細はまだよく知らないのだけれども,一般市民の視点からみて,このシステムの実行前と後には面白い変化があった.
ひとつは,投票率が上がったということ.もうひとつは企業献金に頼った候補者よりも,こういった税金に頼った候補者のほうが当選率が高いということだ.これは税金投入による,各候補者の資本的格差の解消の結果である.投票率が上がれば上がるほど,それだけ高い確率で民意を反映していることになる.
税金というやつは当然,大多数の民衆が払っている.つまり選ぶ側である.企業も法律上は選ぶ側の立場だけれども,規模や質の点で比較の対象にはならないだろう.さておき,その税金を使って選ばれる側が選挙活動をする.こういった選挙で当選したいと思う人々の間には,いったいどういう作用が働くだろうか.僕はこのシステムは資本主義の社会にあって,民主主義が行き着けるところのひとつであると考える.実装面での工夫は必要だろうけれども,資本主義社会の影響を受けすぎず,かつ無視せず,程よいバランスで政治の方向性をシステム面からメンテナンスできる方法のひとつだと思うからだ.
草の根運動のデメリットとして挙げられたのは,企業が実権を持つ資本主義社会の中では,選挙活動として弱い部類に入るという意見が多数であった.しかし,それは同時に民意を高く反映する方法である事の裏返しでもあるとする主張が大半であった.つまりは,大衆の民意を反映することの重要性は認識していても,現実にそぐわない為に実用的なソリューション足りえないという事になる.
しかしメイン州のように既存のシステムを変更するだけでそれが主たる選挙活動になる資質を持っていると僕は思う.僕がこう述べる理由は簡単だ.何といっても僕がその当事者だからである.
草の根運動では候補者が勝つのではない.後押ししている民衆が勝つのである.一度でも投票所に足を運んだことのある皆さん,自分が投票した候補者が通った時に,候補者が勝利したのではなく,自分が真に結果を招いたのだと,勝利は自らの手の内にあると,一度でもそう感じたことはありますか?無論,勝ち負けの問題ではありませんが,選挙の形態ひとつとっても,自分の行動に対する評価,つまり満足度にそれなりの差が表れるのではないでしょうか.
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